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砂漠の科学と探検!スヴェン・ヘディン&ロジタ・フォーブス

砂ばくの秘密都市/サハラ砂漠の秘密』に同時収録された読み物の紹介・感想です。

砂ばくの科学 岸本康(文)

 写真に解説文が付いた、砂漠の解説記事。
 砂漠にも植物や動物はいるんですね。
 海から始まった生命は砂漠にも適応するようになったのです。生命の神秘です。
 砂漠で住んでる人間は服を着すぎても裸でも駄目で、風通しの良い軽い衣服を着ているとか。
 人間も適応しているのですね。でも私には無理だ。
 砂漠探検の歴史にも触れられています。なかなか興味深い読み物です。
 子ども時代にこういった知識を知っておくのもいいものですね。
 最後に砂漠の緑化や開発について記されています。
 希望を持たせるようなことが書かれています。
 確かに、本書が出版された昭和40年代頃は地球の未来や宇宙開発に希望が持てた時代だったのでしょう。
 しかし、そう簡単にはいかなかったということは現在の私達が知るところです。

魔のさばくタクラマカン
 
 砂漠の探検で有名なヘディンの1回目の探検についての物語。
 当時は車も普及していないのでラクダに乗っての探検です。
 現地人の案内人を雇うのですが、一部に難点がある人があり、その案内人との意思疎通がうまくいかなかったばかりに全員が危機に陥ります。
 やはり人間が一番怖いですね。
 最後には水も食糧もなくなり、飲まず食わずで砂漠をさ迷います。
 あの熱い砂漠を飲まず食わずで歩き続けるのだから体力が驚異的です。
 現在の日本では夏に熱中症で倒れるというニュースがよくあるのですが、21世紀の日本は砂漠よりも過酷な状況なんでしょうか。
 ともかくこのように命がけの探検をした人々のおかげで砂漠の知見が蓄積されていったのです。
 もちろん、ヘディンは生還したから記録に残っているのであって、他に生還することなく歴史の中に埋もれてしまった探検家もいることと思います。
 ヘディンはその後も砂漠の探検を行い、「さまよえる湖」を発見したりしています。

  [wikipedia:スヴェン・ヘディン]
  [wikipedia:ロプノール]
  [wikipedia:タクラマカン砂漠]
  
  
なぞのオアシスをさぐる

 リビア砂漠の奥にあるクフラの町を調査したロジタ・フォーブスの物語。
 1920年当時、クフラの町は白人を嫌っていて白人が来ることを拒んでいた。
 ロジタはアラブ人になりきり、セナシ教の指導者の紹介状をもらってクフラに向かう。
 盗賊に襲われる恐れもあるというのにすごい好奇心です。
 こういう好奇心が人類の進歩をもたらしたのでしょう。
 やはりロジタ達も水不足で大変な目にあいますが、何とかクフラの町にたどり着くことができます。
 クフラでは歓待を受けますが、やがて命を狙われていることが分かり、脱出します。
 スパイもの顔負けの冒険であります。
 ロジタが本国イギリスに持ち帰った調査結果は世界に認められ、イギリス王立地理学会から名誉の金メダルを贈られたそうです。
 ロジタ・フォーブスについて検索してみると、それらしい記事は出てこないですね。
 同名の作家がいるようで、映画化作品が出てきます。
 一方、クフラについて検索すると、リビア最大の県ということで出てきます。
 現在開発されて大きくなっている都市でも、白人を拒んで謎だった時代があったのです。
 その謎の都市を女性探検家が命がけで潜入捜査する大冒険活劇なのだから、もっと知られていてもいいエピソードです。
 女性版インディ・ジョーンズとして映画化しても面白いのではないでしょうか。
 人類に新しい知見をもたらした探検家についても、忘れられる人といつまでも記憶されているビッグネームがいるものです。
 しかし本書が発行された昭和40年代には、日本の子ども達向けの本にも紹介されていたのです。
 そういった古い本を読んで忘れられた人名を発掘し、ネット上に紹介するのも少しは意義があることではないかと自画自賛しておきます。
 

  [wikipedia:クフラ県]
  [wikipedia:リビアの歴史]

  

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